映画とアニメと。

映画・アニメの紹介とか感想。映画もアニメもどこかで誰かが作品を通して何かと繋がる力があると思ってます。

時をかける少女:殿堂入り

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時をかける少女』(2006年/細田守監督)

殿堂入り、とタイトルにした理由は、単純に私が一番好きな映画だからです。
そして、私の好みの映画を語る上で一番わかりやすいと言っても過言ではないと思います。
「アニメーション」「細田守監督」「青春と変化する日常」
これ以外にももちろん好きなジャンルはありますが
大枠で言うとこんなところかな。

 

概要とあらすじは引用させていただきさらりと。

”1965年の原作発表以来、幾度となく実写映像化されてきた『時をかける少女』(著:筒井康隆 角川文庫刊)、初めてのアニメーション映画。原作とは時代も主人公もタイムリープ能力の手に入れ方も変えた新しい物語となっている。公開当初は21館が口コミで広がり上映規模も拡大、約1年間のロングランとなった。
主人公は2006年を生きる東京の女子高生・紺野真琴。男友達の津田功介、間宮千昭と当たり前のように高校生活を過ごしていた。あるきっかけから「今」から過去に遡ってやり直せる力、タイムリープ能力を持ってしまった真琴は、その使い方を覚えると、何の躊躇もなく日常の些細な不満や欲望に費やしていく。「何かあってもまた戻ればいい…」思いのままに時間を操り謳歌していく真琴だったが…。"

大林宣彦監督の尾道三部作でもある一作目から、映像化は2016年7月のドラマでなんと9作にも及び、
そのなかでも筒井先生の太鼓判が押され「本当の意味での二代目」とまで言わせた本作。
そして2016年、10周年という節目を迎えました!!!はい拍手!!!!
 ☆7月16日(土)@東京国立博物館の野外シネマ 奥華子さんライブあり
 ☆期間限定上映@角川新宿ゲストトーク付
 ☆時かけカフェ@渋谷パルコ
行かせていただきました!!!
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監督がおっしゃっていたように、「公開初日は多くがメガネをかけた男性で埋まっていた」と言うほど規模は小さく熱心なアニメファンから始まっており、そして
10年経った今でもファンを増やし続けている作品。製作陣トークでも「カルト映画(=熱狂的ファンによる小グループによって支持される映画)」と評されておりました。

私は公開当時、映画館で観てないので堂々と言えないけれど、2006年か2007年の終わりには見ていて、初見でとても好きになって、でもやっぱり学校でも話題にならないような感じだったんだよね当時は。後々話題にする人もだいたい方向性同じ人たちでね。
それが、上記イベントでは、まだ高校生くらいな子もいたりカップル多くて戸惑いと驚きを隠せなかった。でもこの10年で細田監督の知名度はそれはそれは大きなものになっているし、それだけ広く知られるようになったんだなとファンながら実感。

そろそろ映画の内容話せよって。ので。
全部好きだけど敢えて挙げる好きなシーンかつ、よく見ていただきたいシーンをば。

①背景描写
 青空も夕方の河川敷も含めて背景描写ももちろん好きなんですけど、特に好きなのはあからさまにズームアップされるあの
二手に分かれる標識。道路標識に見せて、未来の分かれ道を示しているのがその後の真琴の行動も相まってとても印象に残ってます。
 最後の河川敷の歩道を端から端まで使った別れのシーンもたまらない!あえて消えるまでズームアップしないところは瞬きすら忘れて見入ってしまう。
 あとタイムリープシーンでのデジタル描写&回想シーン。時間を飛び越えている感じがよくわかる。時間は一直線で、一分一秒コンマまで細かく時が流れているだけでもテンションあがるのに、そこへ回想ですよ。ああ、私たちはその瞬間瞬間を生きているんだなって思うんだよね。そしてそこでの回想シーンは胸熱。あと驚きなのが、最初(しか覚えてない)タイムリープしたときの真琴の輪郭が赤い理由。仏教曼荼羅からアイデアが来てるそう。曼荼羅って仏を悟った境地などが描かれているんだけれど、まあ要は時間を操るという超越した存在を表現してるらしい。うーん考えられてる!後にも書き足りなくて書いてますが、至る所に美術的表現があったとは思わなんだ!
②真琴の疾走&心理変化
 最初は自分のことだけしか考えてない→友達と後輩のために→千昭のために。走る走る走るとにかく走る!時間を遡る必要の長さに応じて距離と高さが伸びているのもおもしろい。ただ、自分の気持ちの変化に気付いた時や変わってほしくない未来を考えてる時には、とぼとぼ歩いたりしてるのが際立っているなと私は思います。走ったり、止まったり。感情に揺さぶられてる感じがまさに青春だなあって。全然書き足りないけど次!
③曲
 言わずもがなっていう。奥華子さんによる「変わらないもの」「ガーネット」。デビューしたての彼女に依頼をする監督、お目が高いよね。「変わらないもの」はすぐに出来たらしい。千昭目線となっているのはお気づきですか?おちゃらけた感じの千昭を考えて聞いて、しかも挿入歌は回想部分だから余計に(涙)。すんって急に曲止まる演出も一気に飛んで戻ってきたように引き込まれる。「ガーネット」は結構苦労したのは知らなかったですが、こちらもぴったりの主題歌になっている楽曲です。

まあ本当の本当に一番好きなのは、最後ちょっと重厚感増したBGMにのせて描かれる、真琴が入道雲が浮かぶ空を見上げるシーン・・・からの!タイトル!
何度見ても
\( 'ω')/おおおおおおおおおおおおおおあああ!!!興奮冷めやらぬ。


アニメーションならではの表現ができるのが、アニメーションの良さです。

・・・もっとうまく伝えたい。感情的になりすぎず紹介できるようになろう。


おわり。


おまけ。
 それからトーハクの時かけ展で知って大変感心したのが、キーとなる「白梅ニ椿菊図」ほか、ちゃんとは見えないけど一緒に飾られた
絵画たち、の設定。
これら全て綿密に歴史も考えられた美術シーンであり表現技法なんですって。「白梅二椿菊図」は本作オリジナルの架空の作品だけど、一緒に展示されているものもすべて(1つだけ作者わかってるみたい)作者不明で統一されているんだよ。ただ飾られてるだけじゃない、美術館や博物館は何かしらテーマがあるからね。細かい。”世界が終わろうとしていたほどの戦争と飢饉の時代”に描かれていたという背景に、作者不明を揃えてくる、より重さが感じられる…。

 ほかにもあるよ河川敷で真琴が手前に走りこんでくるまでの一連。と、千昭がタイムリープを使ったときに映る数枚にわたる止まった世界の光景。前者は後々サマウォとかのシーンでも使われているんだけど、一点透視図法?遠近法?(美術苦手だし忘れた)を使わずに、人の下半身を隠すことで”向こう側””奥がある”ということを表す日本画?浮世絵なんかでは多く使われているんだそう。後者も絵画で、鳥だったり水がはねるところとかのも、連続性?か何か印象的にさせるために同じものをたくさん描くらしい(全然覚えられてない)。

とにかく、芸術性も取り入れられてるって言いたい。