おたさんぽ。

変わるものと変わらないものがある、そんな出会いを込めて映画やアニメの紹介と感想を書ければいいな。のんびりおたくをしていきます。マイペース更新。

『グレイテスト・ショーマン』:This Is Meがバーナム効果だったとしても。

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グレイテスト・ショーマン』(2017年/マイケル・グレイシー監督)

たまには時間に合わせて映画を観るのも良い。

ミュージカル映画は疲れるから苦手だったけど、「レ・ミゼラブル」はまったく気にならなくて、徐々に免疫が付いてきたのか「ラ・ラ・ランド」も「美女と野獣」(アニメ版見てたから多少は大丈夫だったのかもしれない)も見て、アカデミー賞の話題性、そして日本でもジャンルとして人気が上がっているなかで、「グレイテスト・ショーマン」本作ですよ。

 

でも、今回はあまり乗り気していなくて観たくてしかたない!ほどではなかったです。

なぜか。

「This is me」はラジオでも流れていたので知ってましたし、良い曲だと思っていました。
良い曲だからこそ、それで満足しちゃった部分もあったと思います。

実在人物の半生モノは割と好きなんだけど、あらすじの「成功を収めたように見えたが…」っていう濁らせ方。
その通りでしかないものの、しかも実際の人生にケチつけるようになってしまうようですが、
鑑賞前はストーリーに興味がまったく見出せず、むしろ観る気無くしたくらいでした。

というわけで、見るか、見ないか、どっちでもいいかな。を続けていました。
それでも観たのは、たいした理由ではありません。
観に行ったのも観たい映画の時間が都合悪くて、でも映画は観たい、
そこでちょうど時間的に良かったのが上映終了間近の本作だったからという。
本当に、「せっかくだから観ておくか」程度。

観た後・・・・・

 

全身で感じる 「This Is Me」インパク

 

そして印象深いのがエンドロール後のワークセッションの光景。

こちら公式のリンク↓↓ ようつべさんで公開されてたのですね。
でも映画館のスクリーンで、本編の後で観た私にとってはそれが初見でよかった。

The Greatest Showman | "This Is Me" with Keala Settle | 20th Century FOX - YouTube

 

話の内容はここでは深堀しません。
あえて言うとすれば、ストーリー展開は観る前の予想を裏切らなかった、という事。
成功を手にしながら、金と称賛に目が眩んで、支えてくれた家族・仲間を結果的にないがしろにしてしまう主人公。
大切な事に気づいて再生の道を歩んでいく決意をする。全員がそうではないにしろ、成功者にありがちな話でした。
自分が思っている以上に犠牲ってあるもので、もしかしたらそんなの成功者云々関係なしに人生ってそういうものなのかもしれない。
でもそれが余計心地悪いと思ってしまう。それがわかっていたとして顧みなくなってしまうのは別だもの。

 

一方で、ミュージカルの大本命である歌唱シーンは、
どれも紛れもなく観ている者をサーカスの観客席に座らせる力がありました。

これはたぶんカメラワークと映画のスクリーンを目一杯に効果的に使った結果が大きいのかな。
それでもバーナムの少年時代や結婚後の家族との幸せな日常に響く歌声は、
なんでもある現代にも通じるようであり、
工夫一つで日々は楽しくなっていく感覚を教えてくれます。

そしてサーカスの面々、、、

時代背景もあったので見世物とわかっていながらも、
堂々と表に出て自分の存在を示そうとする人々の力強い圧倒的なパフォーマンス

体質、人種等々が理由で嫌悪されてきた人たちを”商売”にしてしまうバーナムの発想は、
今でこそ有りえない、有ってはならない部分もあるけれど、
才能の発掘、”誇大”な宣伝力はバーナムの功績であるといえるでしょう。カリスマとも言える。

ひっそりと陰で生きてきたサーカスの人々に光が当たり、彼らが見つけたモノ。
それが、”THIS IS ME”だったのです。

そのシーンが生まれたのは奇しくも自分たちを表舞台へ連れ出してくれたバーナムに対する失望で、
それでも彼らはもう元には戻れない。彼らの居場所を見つけたから。

 

ここのスクリーンの使い方が一番惹き込まれました。
前方の席に座っていた事も相まって、スクリーンしか見えておらず、
目の前でミュージカルが行われているような、実際に街の中、サーカスの中で彼らを観ているような感覚、
思わず歌唱シーンの終わりには拍手を送ろうと手を胸の前にに持ってきたほど。
「あ、上映中だった」と我に返り拍手はしてませんが。

それくらい私の中ではパフォーマンスも演出も最高潮だったところです。

これ、監督の技にまんまとやられたんだなと思ってます。

本作の監督のマイケル・グレイシーは、今回が長編映画監督デビューだそう。
これまで視覚効果を手がけてきたり、MV監督やCM監督をしてきて、
そのなかでヒュー・ジャックマンと出会ったことが縁で生み出されたのが本作らしい。

 

そんな魅せ方を知り尽くしたような人物による演出ですよ。

 

やられた感は間違いじゃなかったと言える。

 

そして後に知ったのが、私より先に鑑賞した友人に聞いたところ、公開途中で追加されたようなのですが、
エンドロール後にあった「This Is Me」のワークセッションの光景を撮っていたという動画。
ワークセッションといえど、その時に生歌が初披露だったというキアラ・セトルを始め、
This Is Meに込めたキャストの思いが溢れ出して出来た空間。
その歌っている瞬間でさえもキアラには自信よりも怖さがあったようで。

前に踏み出していく歌としてキアラの感情が伝染していく一室は、
キアラに、おそらく他の人たちにも、新たな世界を与えていた至高の5分間でした。

 

これがあっての本編であったのだと思ったし、
余韻が冷めることなく私にも勇気をくれる歌となりました。

良い曲で終わらなくてよかった。

本編の背景は付属にすぎないけれど、人生において行動に移すもっともっと根深いところで
自分に自信が持てないでいる人はいるだろうし、踏み出し方がわからなかったり
踏み出すことに怖さを持っている人はいると思う。私だって例外じゃない。

 

This Is Me=これが私。

 

存在を定義づけるもの。(哲学じゃないけど)まず私が無くてどうする。

 

私にとっての「グレイテスト・ショーマン」は、バーナムの半生物語がおまけ。

 

バーナムが見つけ出した彼らがメインだった。

 

 

 

これも一つのバーナム効果有りきの思いなのかな。笑

 

 

おわり